おてら日記

自作法語カレンダー2025

5年ほど通っている、習字教室で毎年作るマイカレンダー2025

今年はお経の言葉から「施無畏」にしました。
直訳すれば、畏れ(おそれ)を無くす施し

如来様の一切衆生をおそれを無くす、という誓願が
私の上に「こわがらなくていいんだよ」とはたらいている、という意味と受け取っています。

「施」とは、布施の施です。
布施とは、一般的にお寺や住職に渡すお礼のように使われていますが、
もともとは仏教の菩薩行「六波羅蜜行」のうちの最初の行です。
(その他に ・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)

布施には3つあり
「財施」・・・他のために金品を差し出す施し
「法施」・・・真実の法を説く施し
「無畏施」・・・おそれを取り除く施し

この中の「無畏施」が如来の衆生への布施であるとされ、
「こわがらないでおくれ」という願いでもあり
「こわがらせない」という誓い、はたらきでもあります。

浄土真宗で大切にしているお経「仏説無量寿経」内の『讃佛偈』にも
「一切恐懼 為作大安」と阿弥陀如来(法蔵菩薩)が誓う姿が説かれています。

「おそれを持つすべてのものたちに 大いなる安心を与えよう」
という如来の誓いです。
私たちは常に「こわがらなくていいよ、私にまかせておくれ」と願われているのです。

私にも不安やおそれはありますが、その度にこの願いが支え包んでくれるように思います。

■余談1
ちなみにこのお経中の「大安」は暦の六曜の大安とは何の関係もありません。
また仏滅や友引なども仏教とは何の関係もありません。(かつての中国の戦争時の占いが起源だとか・・・)
したがって浄土真宗、当然専宗寺も六曜に関係無く仏事を執り行います。

■余談2
布施には、よろこんで差し出す(喜捨)と言う意味のほか、選り好みせずうけとるという面もあります。
また、上記3つの布施以外にも
「無財の七施」が説かれています。
笑顔
思い遣りの言葉
やさしい眼差し
心配り
奉仕の行い
居場所や地位を差し出す
安心できる屋根に迎え入れる

こんなことも説かれていますよ。